しまった




 うっひゃー、団体様のお着きだわぁい。
「止めろ!何としてでもアイツを始末するんだ!」
 某未来映画の如く銃弾を避け、右手に自作の拳銃、左手にはメスを装備し応戦する。個人的には、コルト社製回転式拳銃とか機関銃ならFN P90とかが好きなんだけど、1対多数だと分が悪いからねぇ。いや、なら機関銃の方がいいかと思ったんだけど、暗殺したら帰るつもりだったから!今日の予定は殲滅ではないから、柔らかい会社のCMの名ゼリフな気分です。ホントマジで。
 あっはっは。いやぁ、それにしても楽しいなぁ。だがしかし、面倒臭〜い。
「シーラ〜。しくったから手、貸してちょ。」
 インカムに向かって、可愛らしく微笑み、余裕のある声で助けを求めてみる。
 いやぁん、気持ち悪〜い。なんつってな。
 ‥‥あら、機嫌が宜しくない?
「数。」
「ひゃくくらいかのぉ。」
 ふはっ、どうやら手は貸していただけるようで、安心安全エコキュート!!
 あっ、シーラとの愛の語らいを邪魔しおって。何かリーダーっぽいお前邪魔。
 特にムカついたその男の心臓に銃弾を打ち込み、メスを脳天に投げ込み神経はインカムに傾ける。
「きっかり、2分後に避難。」
「りょ〜かい、あいしてるぜーシーラたん。」
 はーと。なんつってな!!
「イラネー。」
 全く、俺様の愛を要らないだなんて失礼しちゃうわねぇん。ぷんぷん!
 とか何とか、脳内で軽口を叩きつつ、向かってくるムサいおっさん他諸々をただの肉塊にしながら、出入り口付近へ向かう。
 あ〜も〜、無駄に広い上に同じデザインのカーペットが続くから、飽き飽きだわぁ。
「あと1分。」
 耳元で残り時間を伝えるシーラにただならぬ愛を感じてしまった俺なのでした、まる。
 ふはっ、やっぱりぃ俺らってぇ相思相愛みたいなぁ?と無駄にテンションを上げながら笑みを深める。
「何だ貴様!!何を笑っている、我々を愚弄するつもりか!!」
 何を言ってんでしょーねー、この方は。
「くはっ、そんなのぉ楽しいからに決まってっしょ?」
 それに人間何て愚かしくない奴なんていないんだよ?
 まぁ、その中の一人である俺としては今回の失敗何てまぁ仕方ないってことで。つまりは、人生を彩るスパイスってヤツです。
「真面目にしろ。」
 うおっ、どうやらインカムから伝わる声と、今まで相方として付き合った経験から伝わったようです。
「次から真面目にしないと手は貸さん。」
 わぁ、まるでドイツ人を彷彿させる真面目な発言!あはっ、しかししかし一人で敵に向かい続けたら、兎な俺としては死んでしまうんですぅ。
 ‥‥ぶっ、爆笑ものだな。
「ご〜、よ〜ん、さ〜ん、に〜、い〜ち。
さようなら愚かなる同胞達よ。なんつってな。
――シーラーに相方やめられるのは結構困るから、多分真面目にやるっスよ〜。」
「是非、その言葉を守って欲しいものだな、その多分という言葉を排除した上で。」
 辛口な相方に笑い、廃墟と化した愛すべき同胞さん達に投げキッスを贈る。
「Good night.」(良い夢を)
 残念無念また来世〜てな。