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[びえるのかほり満点!苦手な方は、目を瞑ってくだされ。]
「はるーきぼーのはるー、わたしたちわー。
そうしゅんのひかりをあび。きょう、すだちまーす。
すだちまーす。」
「…………で、何が言いたいのかねちみは。」
頭を抱え、頭痛を押さえるようにこめかみを指で解しながら、目の前で煙草の火を消しながら、ニコニコしてる阿呆に話しかける。
「ふっは。
きまってっしょ、もう直ぐ卒業する甥に御祝いに何かくれと言ってんだしょ?。」
「卒業式にかこつけて、堂々と叔父を恐喝すな!!」
ぷかーっと、口から煙を出しドーナツ型を作る阿呆、かっこ甥の馬鹿面を横から潰すように押さえつける。
「たいばつはんたーい。きゃー、殺される?。寧ろ、犯される?。」
「はっ。誰がお前みたいな豚からモヤシに退化した野郎を犯すかよ!」
飽きた。と言わんばかりに、手を離しパソコンに向き直る。
「え、何それ。穂(みのる)っちってば豚が好みなの!?つか、男でもイケる人かよ!!」
驚愕の事実を知りました!みたいな反応を示す甥に思わず笑みを浮かべまた、向き直る。
「……試してみるか?」
耳元に囁くように艶を持たせた声色でもって、誘うように笑みを浮かべる。
「えっ……、お、俺が上なら!!」
そういう問題じゃねぇだろう。というツッコミを飲み込みながら、痛恨の一言を無垢な笑みを携え、言ってやる。
「…お前こそ、男でもイケる人じゃねえかよ。」
その言葉に痛恨の一撃を受け、ショック!!と言わんばかりに落ち込みグズリだす甥。
ははは、大人をからかうからこうなるのだと、何とも大人気ないことを考えながら、思考は今回一任されたプレゼンの最終チェックを続ける。
「――…ズビ。俺っちの心は海より深く傷ついた。
慰謝料として、卒業式には俺の童貞を貰え。」
「え、童貞だったのお前!?」
「……そうですよ?。叔父様と違って真っ白ですから!!」
笑顔でこう言うが、高校3年にもなって真っ白とは、叔父様はお前の将来がある意味心配になってきたぞ。
生ぬるい瞳を向け、頷いてやると甥は、顔を真っ赤にしプクーッと頬を膨らませる。
――ああ、納得。
「………お前、図体ばっかりデカくなっても、可愛いなぁ。」
「…そんなこと言っちゃう穂ちゃんは、卒業式の日今日の俺との会話をうっかり忘れて、未来の俺にペロリと食べられちゃえばいーんだー。」
うわーん。とベタな叫びを口に出しながら、歩いて数分の距離にある家に帰っていく。
「………ぶふーっ!!
や、ヤバイあいつ可愛すぎる。高校生の分際で煙草なぞ吸うほど、生意気に育ったと思いきや、あんなに可愛すぎる生物になっているとは!」
いや?、将来は心配だが楽しみが増えたな。と笑みを浮かべ、パソコンのマウスを動かし、その卒業式に想いを馳せた。